常夜鍋
読み方
とこや鍋としている例も見掛けたが、湯桶読みであり、美しくない。とこよ鍋なら読み方として許せるが、其では常世鍋、黄泉の鍋になり、取りたくない。常夜燈と言う言葉もあり、じょうや鍋と読みたい処である。
名前の由来
毎晩でも飽きずに食べ続けられるからと言う説と、一晩中食べても飽きないからと言う説が有る。毎晩なら毎夜鍋だろうから、後者が正解であろう。
レシピ
水と酒を半々で煮立て、豚肉と菠薐草をシャブシャブの要領で、ポン酢で食べる。
蘊蓄と補足
簡単な鍋だけに色々と蘊蓄を言う人が居る。曰く、他の具や薬味を入れてはいけない。或いは豚肉と菠薐草を鍋に一緒に入れてはいけない。まあ、堅い事を言わずに食べよう。上記のレシピは簡単過ぎるので補足を加えて置く。
酒は呑むものと同じものを使うのが贅沢。お酒に弱い人の為には予め酒は煮切って置く方が良い、私はそんな面倒な事はしないが。
豚肉はバラでもロースでも構わない。各々美味しい。薄切りでないとシャブシャブ式に食べられないので薄切りにして下さい。シャブシャブから生姜焼き用位の薄さが良い。分量の目安としては一人当たり100gと云った処、懐具合と腹具合で決めて下さい。
菠薐草は根を取り、茎と葉に分けて置く方が食べ易いかも。菠薐草の大きさと茎の堅さと相談して下さい。一人当たり一把位食べて仕舞う。
ポン酢は本当はポンス醤油と言うべきである。ポンスはオランダ語で柑橘を意味する言葉だそうだ。生の柑橘(橙、カボス、スダチ、柚子、檸檬、ライム)を一人当たり一個は気張って欲しい。其を絞って同量の薄口醤油と合せて二杯酢(因みに三杯酢は醤油と酢と出汁の三杯である。砂糖を入れるものではない)にして下さい。
出来れば土鍋を使いたい。
variation:薬味
- 大根おろし
- 紅葉おろし(大根の真ん中に箸で穴を開け、種を取った唐辛子を詰め、半日位置いて唐辛子が馴染んできたものをおろす。面倒なら大根おろしに一味唐辛子をかければ簡易紅葉おろし)
- 刻み葱、刻み浅葱
- 晒し葱(白葱の芯を除き、せん切りにし、さっと水に晒す。葱の匂い・辛さを取りたい時は布巾に包んで流水に当て、揉んでから水気を絞る。)
- おろし生姜
- 七味唐辛子
- 柚子の皮
- 粉山椒
- かんずり、柚子胡椒
variation:出汁
- 酒の無い時(うーん、そんな時に鍋にするか?)は昆布を入れて胡麻化す。
- 酒でなくBEERを使う(beer鍋に成っちゃう?)。
- 水と酒の代りに二番出汁で…
- 酒を使う時にも昆布を入れても良い。三十分程付けて置き、沸騰する直前に取り出す。
- 昆布を入れた時は、生姜を入れたり、大蒜を入れたりもする。量は一かけ、若しくは薄切り数枚と云った処だろうか。
variation:付け汁
- 胡椒と醤油で食べる。
- 胡麻だれ(練り胡麻 大さじ1、擦り胡麻 大さじ3、白味噌 大さじ2、酢 大さじ2、醤油 大さじ2、砂糖 大さじ1)で食べる。
variation:具、主役の交代
- 豚肉を牡蛎で置き換える。
- 菠薐草を水菜で置き換える(ハリハリ鍋に成っちゃう?)。
- 菠薐草をレタスで置き換える(ハリハリ鍋ならぬパリパリ鍋に成っちゃう?)。
- 予め菠薐草を茹でて置く流儀もある。茹で過ぎない事が肝心。根をちぎり、沸騰した湯(塩は入れない)に茎を先に浸し、葉を浸して、へんなりしたら直ぐに取り出し、水に当てて粗熱を取り大きく2つに切る。ラップに繰るんで電子レンジと言う手も。
variation:具、脇役
- 邪道だが、豆腐を入れたり、和布(灰和布でも、生和布でも)を入れたり…
- 白菜、長葱、もやし、大根、人参、生椎茸、えのき茸、糸蒟蒻(白滝)等を入れても…
- 春菊、しめじ、舞茸、葛切り、鳴門、竹輪、薩摩揚げ、蒲鉾、牡蠣、蛤、浅蜊、海老、烏賊、鱈、海の幸も一緒にと言う人も居るが、寄せ鍋に成って仕舞う…
after
- 最後に布巾で煮汁を漉し(漉さないでも良いけど)、ポン酢で味付けて(塩でも、醤油でも)雑炊を作る(具は適宜)。
- 饂飩(乾麺でも冷凍でも茹で饂飩でも)を入れる。
- 素麺を入れて煮麺に。或いはポン酢に残りの煮汁入れて伸ばし、素麺を付けて食べるのも美味しいもんです。素麺は(多目の湯でびっくり水を一度差した位で)堅目に茹でた方が美味しいかも。

Last modified on 2002.11.02. by
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